・成年後見「後見」と法律相談


「後見」というのは、以前「禁治産」と呼ばれていたものに代わる制度で、法律でいうところの「精神上の障害に因り事理を弁識する能力を欠く常況にある」人を対象にしています。

つまり、重度の痴呆が進むなどして、日常の買い物なども一人ではできない程度に判断能力が低下しており、時には正常な判断能力があるように思えても、基本的には判断能力がほとんどないと思われる人のための制度です。

こうした人の場合、自分が行なおうとする行動について、その意味や結果を正しく理解したり予測したりすることがむずかしいので、悪徳商法などの被害に遭いやすい面があります。

そこで、本人、その配偶者、四親等内の親族といった人が申し立てることによって、家庭裁判所が「後見開始の審判」という手続きを取り、「成年後見人」が選ばれて、後見が開始されます。

これにより「成年後見人」 には、次のような権限が「付与」されます。

たとえば、本人が著しく安い値段で土地を売却してしまったような場合、契約を取り消して代金を返却させ、土地を取り戻したりすることが可能となります。

また、取消権については、「禁治産」の時代では本人が行なったいっさいの行為が対象となりましたが、食料品や衣料品の購入などのような「日常生活に関する行為」については取り消すことができなくなっています。

また、預貯金の管理、生活費に充当するための財産の処分、介護サービスの契約や損害賠償請求、遺産分割協議などの法律行為を行なうことができます。

当然ながら、成年後見人に付与されるこうした権限は、被後見人本人のために行使されるものでなければなりませんので、成年後見人が勝手に被後見人の財産を勝手に使ってしまうといったことがあれば、法律上、処罰の対象となります。



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